PRODUCTS

  • TOP >
  • NEUSPEED JAPANESE SPEC P-Chip
NEUSPEED JAPANESE SPEC P-Chip

38年余りに及ぶ製品開発、レース経験により蓄積されたセッティング技術をエンジンマネージメントプログラムに活かしています。P-Chipは、エンジンをより効率的に機能させパワーを最大限に引き出し、パワー向上に伴うエンジンの耐久性、環境にも考慮したエンジンチューニングプログラムです。
P-Chipは本来、NEUSPEEDが所在するUS-SPEC(米国仕様)のAUDI、VW車両に対して開発されたプログラムです。日本仕様の AUDI、VW車に対応させるには仕様国別のエミッション(排気ガス規制基準)によるエンジン仕様の違い、同車種でありながらも仕様国ごとに分類されたエンジンコントロールユニット(ECU)番号の相違によるプログラムの違いを克服し、日本仕様車とその使用環境に適合させることが前提となりました。
そこで私達は、日本仕様車に対応させるためのプロジェクトをNEUSPEED社と共同で開始、その技術やノウハウを日本仕様車にフィードバックさせることに成功し、「JAPANESE SPEC P-CHIP(JSP-Chip)」という日本仕様車専用のエンジンマネージメントプログラムとして開発しました。
JSP-Chipは、純正の扱いやすさを損なうことなくエンジン特性をそのままに、発生するエンジン出力、トルクを更に引き上げます。エンジン回転の広い範囲でレスポンスを向上させスムーズでパワフルなエンジンへと生まれ変わります。

JSP-Chipのインストール

JSP-Chipをインストールする方法は最寄りの「NEUSPEED OptiCan ディーラー」にお車をお持ちいただくことが必要です。また、純正プログラムもしくはJSP-Chipプログラムは再インストールすることが可能(作業費別)です。完全に純正のプログラムへと戻すことができますので、保証修理上の理由や売却時など、どうしても戻すことが必要な場合に有利です。

JSP-Chipの信頼性

JSP-Chipをインストールしたエンジンコントロールユニット(ECU)はすべてが純正と同様に機能します。ベースプログラムで既に設定されている点火タイミング、燃調、リミッター、ターボ車では過給圧、過給タイミング、過給持続時間などの設置数値を変更し、新たな設定数値により制御させることで出力の向上を実現させます。さらにJSP-Chipでは、チェックサム機能もクリアしていますのでイモビライザーの誤作動やディーラーでの点検におけるエラー表示はおこりません。JSP-Chipインストール後の使用過程においてエンジン制御系部品、センサーの故障などが発生した場合は、純正と同様の機能としてフォルトメモリーをECUに入力させますので純正の故障修理診断マニュアルにしたがって対処が可能です。JSP-Chipエンジンマネージメントプログラムは、1999年以降、数々の日本仕様車両にインストールされ、その実績に裏づけされた信頼性と優れた性能に高い評価を得ています。すでに新世代TFSIエンジンにも対応しその可能性を伸ばし続けます。

電子制御エンジンコントロールユニットとコンピューターチューニングの概念

エンジンコントロールユニット(以下、ECU)は「ブラックボックス」と称されることもあり、その中身や役割はよく理解されていない場合も多く、その可能性に過大な期待を抱いたりすることも少なくありません。エンジン自体の基本的な構造はキャブレターによる燃料と吸入空気の混合気供給、機械式ディストリビューターによる点火及び進角制御を行っていた時代とバルブタイミング可変機能などのハイテク技術を除くとさほど変わっておりません。現在の電子制御化されたエンジンには、これらの装置、機械は無くなり代わってフューエルインジェクターによる燃料噴射、電気信号制御のイグニッションコイルによって点火と進角制御をECUが行っています。ひと昔前のチューニングといえば、キャブレターのジェット変更やキャブレター自体を高性能タイプに変更することで燃料の供給条件を変更し、点火については、エンジンによって機械的に駆動されるディストリビューター自体を回転させて点火時期を任意に調整したりすることでセッティングを行っていました。しかし現代の電子制御化されたエンジンにおいてはこのようなセッティングは行えませんが、代わりにECUの内部にこれらの機能と同じ役割を果たすための「プログラム」が存在します。このプログラムは、車体やエンジン廻りなど各所に数多く取り付けられた各センサーにより情報を収集し、その情報を基にECUは様々な環境下で安全且つ快適に自動車が運行できるようにエンジン制御を行っています。例えば、エンジンの冷間時、標高や気候、気温などで変化する気圧差による吸入空気質量の変化、快適性を確保するためのエアコンや他の電装品を作動させるために起こるアイドリングの低下や負荷補正をドライバーは何も操作することなくECUはすべて自動的に行っています。ECUの「プログラム」に予め設定された制御数値を変更することで、キャブレターの変更やディストリビューターでの点火時期調整と同じ効果を発揮させることが「コンピューターチューニング」です。つまり、手法は異なってもエンジンのセッティング方法は変わらないということです。ただ、異なるのはエンジンの回転数や負荷状態に応じて細かくピンポイントでセッティングが可能であり、低速域で扱い難い、燃費が悪化するなどの以前のようなチューニングデメリットを完全に排除することができます。これは、電子制御化による恩恵で機械式チューニング時代と比較してコストパフォーマンスが高い特徴もあります。現代の車にとって「コンピューターチューニング」は車をより快適で乗りやすく、そして速くする手段として欠かせないアイテムになっています。

JSP-Chipの装着に伴う点検箇所と注意事項

ECUプログラムを正常に機能させるためには各制御系のシステムや部品、センサーが正常であることが前提になるということをご理解下さい。点検については純正ノーマルECUの正常な作動条件と同様ですからディーラーなどで行う基本的な点検、検査で行うことができます。点検方法は下記項目1〜3までは通常の目視点検になりますが項目4以降は専用テスターを使用しての診断となります。

1 ECUがエンジン制御を行うために必要な下記項目の各センサーが正常に機能していること。 (エアフロメーター、O2センサー、水温センサー、スロットルポジションセンサー、ブーストプレッシャーセンサー、ブーストコントロールソレノイドバルブN75など)

2 項目1.の各センサーなどを取り外したり他の外部コントローラーなどを接続したりしていない完全な純正制御システムであること。

3 各バキュームホースやインテークホースの亀裂によるエア吸い、エア漏れなどが一切ないこと。

4 ECUスキャニングツールをOBDIIポートに接続してフォルトコード、ラムダ学習値を点検します。

フォルトコードの点検

エンジンコントロールユニット「01」にアクセスします。次にフォルトコードの点検「02」を実行して、フォルトコードが入力されていないか点検をします。

ラムダ学習値の点検

フォルトコードの点検後に数値を読み取り「08」にアクセスします。次にエンジンタイプによって異なりますが「008」もしくは「032」にアクセスして学習値を点検することでエアフロメーター、O2センサーが正常に機能しているかを判断します。正常の場合、アイドリング、負荷状態の数値は共に0を基準に±10%以内(通常は±5%以内)にあります。

注意:学習値の診断が終わるまでフォルトコードの消去「05」は実行しないで下さい。(学習値がリセットされます)

5 項目4.のフォルトコードの点検「02」で、フォルトコードが入力されている場合はその原因を修理する必要があります。

6 項目4.の数値読み取り「08」の「008」もしくは「032」の学習値がメーカーの規定値を超えている場合はその原因を修理する必要があります。

耐久性に及ぼす影響

現在のエンジンが70%の能力しか発揮していなかったと仮定した場合、JSP-Chipはその潜在能力を引き出しながら安全マージンを確保する上で90%の能力を発揮させることで出力、トルクの向上を可能にしています。従って使用の仕方によってはエンジンやターボユニット、ミッションに対しての負担が大きくなりますのでオイル管理や温度管理をユーザーが行わなくてはなりません。これらの管理をしっかり適切に行って常識的な使用の範囲であれば耐久性が短期間で著しく低下することはありません。常識的な使用とは、レースなどの競技やサーキット走行による酷使、スポーツ走行目的による峠などでの連続走行やこれに値するような行為を除く使用のことです。仮にこれらの目的で使用する場合はオイルクーラーの追加や各補助メーターの追加などエンジンやミッション、ターボユニットの保護、管理をおこなうために必要な装備を整えた上でご使用することをお勧めします。

JSP-Chipの保証範囲

JSP-Chipのインストールによる保証範囲については、プログラム自体やインストール作業の不備によって発生したエンジン不調や始動不良です。インストール後の使用過程における各センサーや制御装置故障の影響による不具合、ECU脱着時の不注意や設定、装着不良による破損、故障による不具合などは保証の対象とはなりません。また、使用過程におけるいかなるエンジン内部の故障、トランスミッションの故障、クラッチの破損やすべり、ブレーキの不具合、ターボユニットの焼き付きや破損などについても保証の対象とはなりません。

ECU本体の送付でJSP-Chipをインストールする場合

遠方在住ユーザーの方で車両を直接お持ちいただくことができない場合は、ECU本体を「イシカワエンジニアリング」にお送りいただくことで対応することができます。ただしECUのみでは車両の状態が判断できないため、制御システムに関係する点検及び、変更した部品がある場合には、制御システムに対する影響を判断していただくことになりますので、ECUの脱着と併せて点検が行える専門工場またはショップなどに依頼する必要があります。

※新しい年式の車両や未解析車両の場合を除きます。

ECU設置場所・脱着時の注意点

ECU脱着の際は、イグニッションキーをイグニッションスイッチより抜いて作業して下さい。再度ECUを装着するまではイグニッションキーをONにしてはいけません。ECUコネクターの取り外し方法はコネクター横のつまみを外側にスライドさせることで自動的に外れます。取り付けるときはガイド位置を合わせてつまみを内側に押し込むことで自動的にロックされます。この際、コネクター内の防水シールが内部で噛みこみを起こさないように注意して下さい。

※ECUコネクター取り外し防止カバーにロックボルトが使用されている場合がありますので、その場合はロックボルトを取り外すことが必要です。この際に絶対に叩くなどの衝撃を与えてはいけません。ECUにダメージを与える可能性があります。取り外しには専用工具等を用いて安全に行ってください。

AUDI(A4/A6/Allroad/S4/RS4/RS6) / VW(PASSAT B5/B5.5)

運転席側エンジンルーム奥
プラスティックケース内
[脱着手順]
運転席側エンジンルーム奥のプラスティックケースのカバーを取り外します。中にECUが固定されています。(※1)、プラスティックケースカバー奥側(裏側)のボルトが取り外しできない場合はワイパーアーム左右を取り外し、ウォーターデフレクター(※2)を取り外します。ウォーターデフレクターはウィンドシールド下側の溝(※3)にはまっていますので、上方向に引き上げるように持ち上げて取り外します。
※1.車種年式によってはバッテリーを含め上側全体がカバーで覆われている場合がありますのでその場合はカバーを先に取り外します。
※2.ウォーターデフレクターの取り外しには道具を使わないで下さい。ウィンドシールドが割れる可能性があります。
.B5系クリップ式の場合はプラスドライバーで90度回転させフリー状態にします。

AUDI(A3/S3/TT) / VW(GOLF4/BORA)

ウォーターデフレクター下
[脱着手順]
ワイパーアーム左右を取り外しエンジンルームとウォーターデフレクター間のラバーシールを外します。ウォーターデフレクター()はウィンドシールド下側の溝にはまっていますので上方向に引き上げるように持ち上げ取り外します。
ウォーターデフレクターの取り外しには道具を使用しないで下さい。ウィンドシールドが割れる可能性があります。

VW(NEW BEETLE)

室内ダッシュボード左側下
[脱着手順]
ダッシュボード中央のカバーをウィンドシールド方向にスライドさせて取り外します。次に左側のダッシュボードカバーを固定しているセンターのT20 TORXネジ3本を外します。左側のカバーはスプリンググリップでダッシュボードにはまっていますので持ち上げるように取り外します。次にプラスティックカバーがあらわれますので固定されているT20 TORXネジをすべて外し、カバーを取り外します。ECUはベースに固定されていますのでプラスティックガイドを破損させないように取り外します。

VW(TOUAREG)

ウォーターデフレクター右フラップ下
[脱着手順]
ウォーターデフレクター右側の格子状のフラップを取り外すとECUが固定されています。
PAGE TOP▲